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暑い環境の中で、体内の水分や塩分バランスが崩れたり、体温調整がうまく機能しないことで発症。症状が重くなると生命へ危険がおよぶこともあります。
毎年、多くの方が熱中症で救急搬送されています。
- 時期:例年梅雨入り前の5月頃から発生し、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多発する傾向
- 熱中症になりやすい環境:高温、高湿度、急に暑くなった日、日差しが強い日、風がない、など
- 熱中症になりやすい人:高齢者、乳幼児、肥満の人、体調が悪い人、暑さに慣れていない人など
こまめな水分補給
- のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分を補給し、就寝時・起床時にはコップ1杯の水を飲みましょう。
- たくさん汗をかいたときは、経口補水液、スポーツ飲料などが効果的です。
【注意点】
- 水分および電解質の補給を目的に調製された清涼飲料水を、健康な方が脱水予防等で短時間に大量に摂取した場合、ナトリウム過剰摂取等による健康リスクが生じるおそれがあります。
- 炭酸飲料や乳酸菌飲料、果汁飲料、スポーツ飲料等の酸性の飲み物を、水筒・やかんなど金属製の容器に長時間保管することで、金属が液体中に溶出し、食中毒の原因となる場合があります。
涼しい服装を心がける
- 通気性が良い、吸湿・速乾素材の衣服の利用も効果的です。
- えり元など詰まった衣服は熱や汗が逃げにくくなります。えり元を広げたり、上着のすそを出すなどして、衣服をゆるめると効果的です。
室内での予防
- 節電を意識しすぎるあまり、冷房を我慢するなどして健康を害することのないようにしましょう。
- 室温の目安は28℃です。冷房時の外気温や立地や建物の状況によって室温は変化しますので、エアコンの設定温度に頼りすぎず、室内の温度や湿度を測りましょう。
- 室温が低くすぎても(24℃を下回る)、外気温と室温の差が大きいと部屋に出入りする際に体の負担になります。
- 窓から入る太陽光は日射遮断フィルムやカーテン等で遮断し、扇風機を一緒に使いながらエアコンを効果的に使い温度調節をしましょう。
小さなお子さんの注意点
子どもは体温調節機能が十分に発達していないため、熱中症のリスクが高まります。
- 気温が高い日には、地面に近いほど気温が高くなるため、ベビーカー使用時や身長の低い子どもは特に注意が必要です。
- 日頃から適度な外遊びで暑さに慣れさせましょう。
- 車の中は非常に高温になります。車から離れる場合は一時も、子どもだけを車に残さないようにしましょう。
高齢の方の注意点
高齢の方は暑さを感じにくくなり体温調整機能が低下するため、室内にいても熱中症の危険があります。
- のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給しましょう。
- 室内に温度計を置いて、室温をこまめに測りましょう。
- 暑さをがまんせず、扇風機・エアコンを利用しましょう。
その他の注意
- 外出時には、日傘・帽子使用しましょう。
- 白色系を選ぶと、輻射熱を吸収しにくくなり効果的です。
- 天気のよい日は、昼下がりの外出はできるだけ控えましょう。
- 栄養や睡眠を十分にとり、体調の悪い時は無理をしないよう注意しましょう。
神戸市での対応施策
症状の確認
- 軽度:めまい、立ちくらみ、筋肉痛、汗が止まらない
- 中度:頭痛、吐き気、体がだるい、虚脱感
- 重度:意識がない、けいれん、体温が高い、まっすぐに歩けない、走れない
意識の確認
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救急車を呼びましょう
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救急車が到着するまで
- 応急処置をはじめてください。呼びかけに反応がない場合は無理に水を飲ませてはいけません。
- 涼しい場所へ避難し、服をゆるめ体を冷やしましょう
- 氷のうなどがあれば、首、わきの下、太もものつけ根を集中的に冷やしましょう。
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涼しい場所に移動し、水分・塩分を補給しましょう
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- 涼しい場所に移動し、服をゆるめて体を冷やす
- 水分・塩分を補給する(大量に汗をかいている場合は、塩分の入ったスポーツドリンクや経口補水液、食塩水がよい)
- 自力で水分補給ができない場合や、症状が良くならない場合は医療機関を受診してください(医療機関では、本人が倒れたときの状況を知っている人がつきそい、発症時の状況を伝えましょう)
- 症状がよくなれば、安静にして十分に休息をとり、回復後に帰宅してください
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過去10年の熱中症搬送件数
月別搬送件数
年齢別救急搬送状況
傷病程度別救急搬送状況
屋内・屋外別救急搬送状況
●神戸市×大塚製薬 熱中症啓発チラシ(3種)
①保護者の方、指導者の方へ(子供向け)(PDF:743KB)
②高齢者の方へ(PDF:915KB)
③体力に自信のある高齢者の方へ(PDF:1,565KB)
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熱中症啓発ポスター(全11種)(PDF:1,309KB)