空き家・空き地の活用

最終更新日:2024年1月20日

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老朽空き家への対策

神戸のまちは、戦前から、山麓部に宅地が開発されはじめ、戦後は「山、海へ行く」と言われる、郊外の土地造成と海上人工島の造成を同時に成し遂げる事業により、増加する人口の受け皿としてきました。しかし、少子高齢化の中、人口減少が進むと空き家は増加していきます。これは神戸だけでなく、全国的にも大きな問題となっています。空き家は、放っておいて老朽化が進むと近くにお住まいの方に危険が及ぶ場合もあります。さらに、老朽空き家の増加は、まちの荒廃にも繋がってしまいます。神戸市では、こうした空き家をめぐる問題に危機感を持って、空き家・空き地を放置せず、これらをうまく活用していこうとしています。
「使える空き家・空き地は、売却や賃貸、地域利用などの活用を促す」を基本的な考えとして、所有者への呼びかけ、課題解決・活用のための支援をし、不動産市場での流通を促しています。
一方で、使える見通しが立たずに取り残されているような空き家は、「使えない空き家は、解体して土地の活用を促進する」という考え方です。このような空き家は、周りへの悪影響が深刻にならないうちに、解体することが重要と考え、全国トップレベルの年間1,000件の解体を目指しています。

建築家の力で生まれ変わる空き家

神戸市では、専門家としての知識・経験を活かして、単なる補修・修繕にとどまらず、ライフスタイルや地域コミュニティまでデザインできる「建築家」が、空き家の活用に積極的に関わっています。2022年度から、空き家がより魅力的に再生・活用されることを期待し、建築家と協働して空き家を改修し、地域の活性化など社会貢献のために活用する事業を支援しています。市内のあちこちで、建築家の力で魅力的に生まれ変わった空き家の活用が始まっています。

シェアキッチン

空き家特措法改正への対応

「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部改正する法律」が、2023年12月より施行されました。
通常、住宅の敷地には固定資産税の特例が適用され、土地への課税が軽減(住宅用地特例)されています。これまでは「危険な空き家(特定空家)」と勧告されると「住宅用地特例」を解除され、固定資産税が増額となっていました。しかし、今回の空き家法改正で「特定空家になる恐れがある空き家(管理不全空家)」が新たに加わり、管理不全空家として勧告された場合でも「住宅用地特例」が解除されることになりました。
「住宅用地特例」が解除されると、土地の固定資産税が3倍程度増えることになります。
神戸市では、空き家・空き地に関する相談窓口や解体の補助金も用意し、空き家の発生を未然に防ぐとともに、空き家の活用を後押ししていきます。

07_廃墟となった集団住宅