最終更新日:2024年10月31日
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消防隊は市内に26隊(1隊4~5名)配置しています。火災事案をはじめ、交通事故でのオイル漏れ処理や、救急隊の支援にも出動します。また、このうち4隊は方面特殊災害隊として、NBC災害(放射性物質・生物剤・化学剤による災害)にも対応しています。
消火活動の要である消防隊は、火災現場の近くまでいかに早くたどり着けるかが重要となります。そのため、狭い道路や坂道の多い神戸市では、全ての消防隊が小型ポンプ車(CD-1型)や小型タンク車を運用しています。
その他にも、はしご車や10トン水槽車等、特殊な機能を有する車両の運用も行います。
指揮隊は市内全消防署に計11隊配置しており、「統括指揮隊」と「指揮隊」の2種類があります。統括指揮隊には指揮隊長(消防司令長)、中隊長(消防司令)及び指揮隊員、指揮隊には中隊長(消防司令)と指揮隊員が乗車しています。指揮隊は、災害現場の状況を確認しながら活動する消防部隊からの情報を集約し、全ての消防部隊が安全、かつ効率的に活動できるよう統括的に指揮を行います。
救急隊は市内全ての消防署・分署・出張所に計33隊を配置しています。神戸市では1台の救急車に乗務する救急隊員3~4名のうち、最低2名以上が「救急救命士」の資格を有しています。救急救命士は、心肺停止状態などの傷病者に対して、器具を用いた気道確保(気道確保チューブの挿入など)、薬剤(強心剤など)の投与、心臓への電気ショック(AED)などの高度な医療行為を行いながら、医療機関へ搬送します。
2005年に発生した「JR福知山線列車脱線事故」を教訓に、救急活動全般の指揮と医療チームとの連携・調整を図ることを目的に2006年に発隊しました。
市内には特別高度救助隊1隊、高度救助隊1隊、特別救助隊3隊、水難特別救助隊1隊、救助隊6隊、航空機動隊1隊の計13隊の消防救助隊を配置しています。消防機関が行う救助活動は、以前は火災及び自然災害時における人命救助の活動が中心でしたが、近年は都市化の進展、生活様式の変化等により、災害及び事故の形態も複雑多様化してきました。
このような状況に対応していくため装備や資機材の充実を図り、高度な救助技術を習得するために日々訓練に取り組んでいます。
2020年から、特別高度救助隊と本部特殊災害隊が一体運用となり、無人航空機(ドローン)や消防用重機等を活用する「本部機動中隊」として運用を開始しました。これにより近年、多発する大規模な自然災害等への対応力を強化すると共に、特殊災害時における活動能力の向上を図ります。
トップに戻る車両には、上げ下ろしや牽引等を行うためのクレーン機能やウインチ機能を備え、様々な災害に対応するため、ロープや大型の電動油圧器具などを車載しています。その他にも倒壊建物内の要救助者を探査する電磁波探査装置や、人間の呼気を探査する二酸化炭素探査装置などの捜索資機材を保有しています。大規模な災害や特殊災害にも出動し、消防重機も配備され、土砂災害時にも活躍が期待されています。
トップに戻るNBC災害(放射性物質・生物剤・化学物質による災害)やガス災害(都市ガス・LPガス等)などの特殊な物質に係る災害(特殊災害)に対応しています。
本部特殊災害隊(ハズマット神戸)は、全ての特殊災害出動や大規模な災害に出動し、検知・測定資機材であるHAPSITE(GC-MS:ガスクロマトフィー質量分析計)やHAZMAT-ID(FT-IR:フーリエ変換赤外分光高度計)などで特殊災害等の原因物質を特定することができます。
消防艇小隊は水上消防署に1隊配置しており、消防艇「たかとり」、「くすのき」の2艇を運用しています。当隊は、神戸市の海域で発生した火災、水難事故、その他の災害に出動するほか、大規模火災時には消防車8台分の放水能力がある消火ポンプで海の水を吸い上げ、放水砲で遠くまで放水することや、陸上の消防隊へ水を送ることも出来ます。また、神戸市の海域だけではなく、大阪市消防局、堺市消防局の消防艇とも協力し大阪湾全域の災害にも対応します。さらに、神戸港に入港する大型客船への歓迎や神戸港でのイベントの際には消防艇ならではの放水で盛り上げるなど、神戸港のPR活動も行っています。
兵庫県消防防災航空隊・神戸市消防局航空機動隊はその名のとおり、兵庫県と神戸市が共同運航しており、神戸市のみならず兵庫県内で起こった災害に対しても出動しています。
隊長1名、操縦士7名、整備士7名、航空救助隊員11名(神戸市隊員4名、兵庫県下派遣隊員7名)、事務職員1名の計27名で構成されており、その活動内容は、山岳救助事案や水難救助事案などの救助活動のほか、林野火災における空中消火活動、災害現場の上空からの情報収集など多岐にわたります。