取り組み例
あぜの草刈り |
あぜに咲くキキョウ |
ため池の整備作業 |
ため池にすむセトウチサンショウウオ |
多種多様な生きものを育むあぜやため池などの環境を適切に管理することで、今ではなかなか見ることができなくなった、キキョウ(環境省絶滅危惧Ⅱ類)やセトウチサンショウウオ(環境省絶滅危惧Ⅱ類)、ベニイトトンボ(準絶滅危惧)など希少な生物のすみかを守ることができます。
環境DNA調査 |
ベニイトトンボ(調査により生息確認) |
継続的な生物モニタリング調査により得られる情報は、保全対象とする生物や自然環境の保全・管理方法などを決定していくために非常に重要です。
神戸市では、池などの水中に存在するDNA(生物から排出された粘液や糞などに含まれるDNA)を、採取した水から分析し、そこに生息する生物を調べる最新の手法である環境DNA分析を行っています。
樹木の伐採 |
活用例(備長炭) |
適切に伐採・管理され、森の中に光が入る里山は、多様な生物がすみやすい環境になります。
樹木は伐採するだけではなく、木材や備長炭として活用し、地産地消による地域経済循環の仕組みも構築することで、持続的な里山の管理につなげています。
稲作を通じた保全 |
稲田のシュレーゲルアオガエル |
耕作放棄されると、田畑やため池は荒れ、次第に竹林に覆われたり、暗い森に遷移していくため、水辺や草原をすみかとする生物が生きることができなくなくなります。神戸市では、生物多様性の観点からも、市民団体や学生などが耕作放棄地で無農薬、有機肥料で棚田や畑を再生する取り組みを推進しています。
伐採後 |
萌芽更新 |
伐採により生物のすみやすい明るい森にするとともに、萌芽更新や種子の発育を促し、新たな樹木が成長し里山が若返りすることで、CO
2吸収量も増え、カーボンニュートラルにもつながります。
また老木は、病虫害とともに台風や強風の際の倒木のリスクもあります。里山が若返ることにより、これらのリスクの減少も期待できます。
伐採作業① |
整備後の竹林 |
竹林を放置すると、次第に里山や里地などに侵入し、樹木の健全な成長を阻害するなど、多様な自然環境が失われ、そこにすむ生物も減っていきます。
神戸市では、1970年に竹林面積が約150haであったのが、2023年には推定1,000ha程度に拡大しており、竹林の伐採やチップとして粉砕し、舗装材料として活用を進めていきます。
捕獲されたアライグマ |
六甲山で撮影された二ホンジカ |
里地里山では、アライグマ等の外来生物、ニホンジカ等の有害鳥獣の生息分布が拡大し、生態系被害や農業被害、生活環境被害が発生していることから、これらへの対策を進めていきます。
整備前 |
駐車場整備の様子 |
里地・里山などで保全活動を持続的に行うには、活動団体など多くの人が参加しやすくなるようなインフラ環境を整備することが重要です。
例えば駐車場の整備により大型の車や多くの車が入れるようになることで、活動資材の運搬や活動・訪問人数の増加などにつながります。
〇ご支援をお考えの企業・団体の皆様はぜひご相談ください
(問い合わせ先)
環境局自然環境課
TEL:078-595-6216
Email:
biodiversity@office.city.kobe.lg.jp