1.概要
小学校及び義務教育学校前期課程及び特別支援学校給食については、平成19年度以降、献立の工夫等により給食費を据え置いてきましたが、食材価格の上昇や平成26年度の消費税改定等の影響により、給食の栄養価や内容など質の維持が困難となってきました。
また、子供達をとりまく食環境が大きく変わってきたことから、給食の栄養価や内容など質を維持し、神戸の食育を推進するため、平成29年4月から給食内容の充実とこれに伴う給食費の改定を行いました。
2.実施時期
平成29年4月から
3.決定内容
(1)給食内容の充実
以下の方針に基づき、給食内容を充実する。
- (ア)栄養量の確保
多様な食品を使い、バランスのとれた献立に努め、栄養量の確保を図る。
- (イ)神戸の特色ある献立を通じた食文化の継承 ~食を楽しみ、大切にし、健康をつくる~
行事献立や地域の郷土料理、季節料理、外国の料理や食材の提供を通じ、地域文化や伝統、食べ物の旬、他の地域や国等に対する理解と関心を深める。
- (ウ)地産地消の推進
地域の産物を学校給食に活用することにより、子供達の農業等地域の産業への理解や感謝の心の醸成を図るとともに、地域の農漁業の振興に貢献する。
- (エ)食教育につながる学校給食
子供が食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身につけることができるよう、「生きた教材」である「学校給食」の献立内容の充実を図る。
- (オ)安全・安心な学校給食
学校給食では、安全・安心な食材の提供が重要であり、引き続き食材の安全性や内容の適正を確保するための取り組みを行う。
(2)給食内容の改定
給食内容の充実に伴い、以下のとおり給食費の改定を行う。
給食費の改定
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現行 |
改定後 |
改定幅 |
1食単価 |
233円/食 |
260円/食 |
+27円/食 |
月額 |
3,900円/月 |
4,350円/月 |
+450円/月 |
(参考)給食内容の充実のための具体的方策及び必要経費の試算
- 主食の充実 [58円]
(物価上昇への対応、月1回程度のブレンドパン、2か月に1回程度の炊き込みごはんの提供)
- 牛乳価格の上昇 [53円]
(物価上昇への対応)
- 副食の充実 [125円]
(行事、郷土、季節、外国料理等における3品献立の回数増など献立内容の充実、肉の使用頻度の均一化、食材の多様化や野菜等の使用拡大)
- デザート類の充実 [11円]
(行事や手作りデザート、季節の果物等、食育につながる食材の週1回程度の提供、ふりかけ類[ごはん]やジャム類[パン]など主食を食べやすくするもののそれぞれ月1回程度の提供等)
- 諸経費の上昇 [13円] 計260円/食
(参考)各年度と改定後(平成29年4月から)の給食費の比較
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改定後 |
28年度 |
19年度 |
1.主食の充実 |
58円 |
53円 |
48円 |
2.牛乳価格の上昇 |
53円 |
52.5円 |
43円 |
3.副食の充実 |
125円 |
115円 |
130円 |
4.デザート類の充実 |
11円 |
5.諸経費の上昇 |
13円 |
12.5円 |
12円 |
合計 |
260円 |
233円 |
233円 |
(3)給食内容及び給食費に関する基本方針
- (ア)給食内容の充実方針に基づき、給食内容の年度間の平準化を行う。
- (イ)今後、概ね3年ごとの給食費改定を基本とする。ただし、社会情勢の変化等に応じて3年が経過していなくても検証を行い、必要があれば見直しを行う。
- (ウ)「小学校給食・食育推進委員会」を定期的(1~2年ごと)に開催し、PDCAサイクルにより以下の観点から給食のあり方について検証する。
- 給食内容(方針)・給食費等の検証と必要に応じた見直し
- 学校・保護者の役割分担・情報共有・連携
- 事後評価等
4.その他
小学校給食の内容の充実及びこれに伴う給食費の見直しについては、有識者や保護者代表、学校関係者等で構成される「小学校給食・食育推進委員会」を開催し、検討を行ってきました。