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最終更新日:2024年9月11日
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第4回神戸市都市デザイン賞では、2022年度に市民のみなさまから推薦された作品の中から、選考委員会の選考を経て、「建築デザイン部門」2件、「ストック再生部門」2件、「木のぬくもり建築部門」2件の受賞作品を決定しました。
神戸の都心のオフィス街に建つ外資系企業の日本法人本社ビルである。
コンクリートのグリッドフレームとガラスのファサードが特徴的で、特に中景において繊細かつ風格ある表情をみせ、洗練された美しさを創出している。
また、歩行者からはエントランスホールや多目的ホールの人の動きが垣間見え、内部空間と外部空間との一体感を感じさせる。また、外周の植栽の豊かさが印象的で、今後の緑の成長によるさらなる景観の向上が期待できる。
都心エリアの再整備がすすむ中、大小さまざまな規模の建物が混在する磯上地区にあって、当ビルはひとつのランドマークとして位置づけられよう。
神戸の都心・ウォーターフロント再開発プロジェクトにおける企業の本社ビルである。
ゲート状の外観構成、ガラスのファサードにより南の海と北の六甲山をつなぐというコンセプトのもとで、海に面した開放的で豊かな屋外空間がつくられている。
また、ホールやミュージアム、レストランなど、市民に開かれた居場所を生み出しており、業務ビルでありながら、多様な機能や空間構成によって臨海部の市民利用拡大をめざしている。
ウォーターフロントにおける新たなランドマーク、まちづくりの起点となることが期待される建築物である。
2015年に閉校となった湊山小学校の跡地を活用した、自然と暮らす地域をつくるための拠点となるコミュニティ型複合施設である。
一部の校舎を利活用し、理科室を水族館に、給食室をビール醸造所にするなど、教室等の面影を残しつつ、幅広い世代が利用できる機能をもつ施設に再生している。
外装の一部に木材を組合せた「フレームグリッド」を採用し、またデザインされたデッキで棟間をつなぐなど、施設として特徴ある顔を演出するとともに、居心地良い空間を創出している。
既存校舎の再活用における様々な制約を克服し、地域住民だけでなく、観光客も呼び込める新たな機能を付加することで、地域の記憶の継承と新たな価値を生み出すストック再生の優れた事例である
神戸市灘区の阪急六甲駅近くに建つ、敷地内に幼稚園が隣接する築100年の近代和風建築物の再生事例である。
個人住宅と蔵を改修し、大人の習い事や小学生の放課後活動など地域利用に供するとともに、幼稚園内に歴史ある建物や庭園を残すことにより、園児にとっても豊かな学びの環境を提供している。
改修にあたっては、伝統的技法に加え、現代の大工や左官の技術も活かし、新たな価値を生むよう工夫がなされている。
利便性の高い駅に近接する場所にあって、周辺では多くの建物が更新される中、地域住民にとっても親しみ深い建築物として維持され、使い続けられている点が貴重である
道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」に建つ「地産地消を遊ぼう」をコンセプトとした、地元食材の直売や料理等を楽しむことができる施設である。
サーカステントを思わせる3つの棟から成り、建物の外壁には県産のスギ材を、テーブル等の什器には六甲山の間伐材を使用するなど、建物内外において地元産の木材をふんだんに使用するとともに、各館ごとに地産地消をうたって多くの人を引きつけ、パーク全体に活力を与えている。
木造・木材の特性や背景を活かし、にぎやかさと親しみやすさを感じる施設とするとともに、地産木材の積極的な活用により循環型社会の実現に寄与している点が評価できる。
中央区元町駅の北側に建つ、県内の森林・林業関係団体が入る5階建てのオフィスビルである。
脱炭素社会の実現に向け、建築物への木材利用の可能性を広げるため、日本で初めてCLT(直行集成材)耐震壁・床と鉄骨フレームからなるハイブリット構造を採用するなど、耐火建築物の構造材への木材利用について技術的挑戦がなされている。
また、そのCLT壁をガラス越しに表すことで、緑あふれるこのエリアの景観に調和しつつ、まちにやわらかな印象を与えるデザインとし、1階は森林や林業関係の情報発信、県・市産材を活用した内装材・家具等の展示コーナーを設け一般開放を行っている。
これら技術の先進的な取組と木のぬくもりを身近に感じることができる建築である点が評価できる。
第4回神戸市都市デザイン賞では、2023年2月4日(土曜)に表彰式を行いました。
また表彰式とあわせて、公益社団法人兵庫県建築士会70周年記念事業の一環として、受賞記念シンポジウムを開催しました。